情熱プログラマー書評「新人の頃に出会いたかった本」

ITエンジニアのお勧めで何度か耳にしていた書物情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方」がAmazon Japanで電書化されていたので、早速通読しました。以下その書評です。

新人始めプログラマー皆さんへお勧め

社会へ出たてでまだまだ仕事の要領が掴めない新人プログラマーには打ってつけでしょう。堅い言い回しや哲学的な内容も無い、業務知識もそこまで必要としないので結構理解できるはずです。特に、「今すぐ始めよう」の文章について一度は実践してみてください。「良かったなぁ」で終わるのでなく、今すぐ実践のためのスケジュールを作成することが肝心です。

また、日々の忙しさから自らの研鑽を忘れてしまった社会人にとっても気づきと反省を与えてくれます。皆さん一度は通読して損はありません。

例えがくどい、所感や体験談が長い

文章中でサックスやジャズの例えをよく出してくるのですが、共感できるのは一握りの人だけでしょう。書物は著者の言葉で率直に書くものなので仕方ないのですが、正直くどいです。また、文章は所感や体験談が大部分を占めています。話があっちこっち行ったりしているので、個人的には小見出しつけて分かりやすくして欲しかった。後半は「今すぐ始めよう」だけ読んで何が言いたいのか判断していました。

お勧めの読み方

まずは目次を見て、気になる題目から読み始める。全体を通読するのであれば、「今すぐ始めよう」の文章を読み、その内容の経緯が気になったら導入部の文章を読もう。

メモ書き

私の本書に関するメモ書きを一部公開します。

 本当の意味で何かを習得しようと思ったら、誰かに教えてみることをお勧めする。 (師匠になる 第48頁)

要は習得した内容を自分のものとすることです。自分のものとするにはまず整理する。整理するためには実際に教えるということは最適です。

僕らの業界でも、もっと練習する時間が必要だ。 (一に練習、二に練習 第50頁)

「プロとは、クライアントの要望を実現できる技量を有し、その上で実現可能な案を提示すること」というのが私の持論です。技量は練習でしか身につかない。時間が無い?なら今すぐスケジュールを調整するしかない。1日1時間なら余裕で作れるでしょ。

君がいつも繰り返しコーディングしている処理を1つ選び、その処理に関するコードジェネレータを作成してみよう。 (自動化によって仕事を確保する 第62頁)

プログラマーとして楽することに投資を欠かさないこと。

つきに一度は約束の達成率を調べて、自分の約束の仕方が適切かどうか確認しよう。 (できないことは「できない」とはっきり言う 第99頁)

まずは自覚する事、そして改善する事が重要。